ちょっと前までは先の細い靴(ハイヒール等)を履くことで足の指を締め付け、外反母趾になると考えられていましたが、先の細い靴をあまり履く機会の少ない男性ですら外反母趾になっていることを考えると、どうやらそれだけが外反母趾の原因ではないらしい。
さて外反母趾で悩んでこのページにたどり着いたアナタは外反母趾というのを少し勘違いされていませんか?
そもそも外反母趾とは、「親指(母指)が外(そと)に反転する」と書きます。
つまり、親指(以後、母指とする)が外側に反転している(以後、外反転とする)状態のことを外反母趾というのであって、けっして多くの方が勘違いされているような母指の付け根がポッコリ飛び出している状態のことを外反母趾と言うのではありませんよ。
だから外反母趾をなんとかしようと、むやみやたらに母指をひっぱったり、母指と人差し指の間に何か挟んだからといって、外反母趾は直ることはないし、むしろ外反母趾を悪化させることにつながります。
まずは外反母趾についてしっかり理解をし、それから外反母趾対処法学んでいきましょう。
では、母指が外反転することで起こる、外反母趾についてこれから説明していきます。
まずは左図を見てください。
左側が正常な足の形です。
右側が外反母趾のある足です。
【外反母趾のある足】の【前から見た足の指】にあるように、母指が外反転(左図でいうと、反時計回りにねじれる)するというのはこういうことです。
外反転すると、母指は自然と内側に向いてしまいます。これが外反母趾の実体です。
このように母指がねじれながら内側に向いてしまっているのに、無理に母指を外側へと引っ張ってしまう行為は、母指の関節に大きな負担を与えることになり、その結果、関節は変形して、さらにひどい外反母趾になってしまうのです。
![]() しかし、これらは足の構造・外反母趾のメカニズムを全く知らない人が、素人目に容易に外反母趾の改善をイメージしやすくさせているだけの商品です。
実際には外反転してねじれている母指を、ねじれをとることなく、そのまま強引に引っ張っている状態なので、母指の付け根の関節には多大な負担が加わっています。 |
ではなぜ母指が外反転し、外反母趾になってしまったのか?
実は3つの土踏まずに異常が出てしまったからです。
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そこで、まず右図を見てください。
右図上側のように正常な足には、土踏まずにしっかりとキレイなアーチ形状が見られます。
ところが、この土踏まずにアーチ形状が見られなくなってしまうと、右図下側のように、五指を結んでいる土踏まずが伸びて平らな状態になり、足の指の関節が横に広がってしまうのです。
そうすると、母指は自然と外反転してしまい、結果外反母趾になってしまうのです。
これが外反母趾のメカニズムです。
さて、外反母趾とは母指が外反転している状態というのはご理解していただいたと思います。
そこでご自身が外反母趾かどうか見分ける一つの方法があります。
それは母指のどこの皮膚が硬くなっているかです。
当然母指の根元の関節部分が硬くなっている人は外反母趾ですが、それよりも母指の腹の中心より外側にズレた位置が硬くなっている人も外反母趾なのです。
母指の皮膚が硬くなっている場所というのは、歩く際に母指が地面と触れる位置であり、最終的に地面を蹴リ出す位置です。
(上図の【正常な足】では母指と地面が接する場所はちょうど母指の腹の中心ですが、【外反母趾のある足】では母指が傾いているので、地面と接する位置が中心より外側になります。
※【下記 ◇外反母趾は外反母趾 を悪化させる】中の図を参照)
正常な足の歩行 | 外反母趾のある足の歩行 |
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まずは、右図を見てください。
右図左側の正常な足の歩行は、母指の腹の中心で蹴りだしているので、真上に力が加わっているのが分かると思います。
それに比べて、右側の外反母趾のある足の歩行では母指の腹の中心よりも外側で地面を蹴りだしているので、一歩あるくごとに母指を内側へ内側へと押す力が加わっているのが分かると思います。
当然、母指を内側へ常に押し続けてるということは、外反母趾をどんどん悪化させてしまっているということは容易に想像がつくと思います。
外反母趾だからといって母指が悪いと思うのではなく、もう少し深いところに実は外反母趾の原因が眠っている事を認識し、対策していく事が外反母趾解消の最善の方法だと知ってください。
もちろん土踏まずの異常を解消するためには、定期的に継続した対策しなくてはなりません。
しかし、それがもし履物(靴やサンダル)だったらどうでしょう?
出かけるときアナタははだしで出かけますか?必ず靴などを履くと思います。
だったら、その靴に土踏まず対策をしておけば、その靴を履く限り、無意識に定期的な対策ができているということです。
私達にとって、なによりも困難なことは意識して続けることだとは思いませんか?